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池田レイ Blog
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写真撮影 熊野淳司 


題名「コダックリーフとパーソナルコンピューター」

 冬の時期になるとオアフ島ノースショアには世界中から多くのサーファーがコンテストの出場や大きな波へのチャレンジするために訪れる。
特にコンディションが整うと、オフザウォールからパイプラインの間は素晴らしい波となり、世界中から訪れるメディアのカメラマン達の望遠カメラの砲列が幾重にも広がるのである。いつからかその姿は冠してパイプライン周辺のビーチは別名コダックリーフと呼ばれるようになった。もちろんコダックとはフィルムメーカーのコダック社の事を指す。以前サーフィンカメラマンのほとんどがコダクロームいうリバーサルフィルムを撮影に用いていたことがその語源となっている。

80年代までビーチを埋め尽くすカメラマンは、一部のフィルムメーカーを除けば、ほとんどがスチール写真カメラマンだった。90年代に入るとハイエイトのビデオカメラの性能が上がり、レンズなどの高価な機材が必要なスチールカメラとくれべると初期の投資額が少なくスタートできることもビデオの人気に拍車をかけた。そのころからコダックリーフにも徐々にビデオグラファーの数が増えていった。

90年代も中盤を過ぎ、民生用のデジタルカメラが発売されるとビーチのビデオグラファーの数は一気に増えることとなる。それには編集を行うパソコンの普及も追い風となった。

それまでは編集機を使い編集して、エフェクターで効果をかけ、タイトラーでタイトルを入れるといった一連の作業を専用の機械を使いオペレーターが職人技で行っていた。このような複雑な行程をへて行われるビデオ編集には何百万円もする機材と時間が必要とされていた。それは個人の力でサーフィン映像をつくることなど遠い話で、テレビ局やビデオ製作会社でなければクオリティーの高い映像の製作は不可能な時代であった。

そこに救世主のごとく現れたのがパーソナルコンピューターである。個人向けのコンピューターには、計算や文章を書いたりする機能以外にも、映像を編集する機能が備わっていたのであった。最初のうちは、処理速度が遅く、データ飛びなどのトラブルも多く、プロの間では全く見向きもされていなかったパソコンのビデオ編集機能であるが、プロセッサーも高速化され、ハードディスクの値段も急激に下落したことも追い風となり驚くべきスピードで世界中に普及していくこととなった。
このような背景により個人でのビデオの製作は可能となったのである。

そしてスチールカメラもコダクロームからプロビア、ベルビアの時期を経てデジタル全盛となって行く。デジカル化によりビーチにいるカメラマンの数は以前にもまして増え、コダックリーフも様変わりしているのである。現在コダックのフィルムを使っているカメラマンはほんの一部となった。

それ以上にフィルムを使っているスチールカメラマンすら少数派となったのである
現在ではカメラの中に入っているメインの記録媒体はコンパクトフラッシュとdvテープが主流である。

パソコンの普及、ハードディスクの値下げ、編集ソフトの改良によりデジタルな映像制作はより身近なものとなった。

このような時代背景があり、自分はサーフィンのビデオグラファーを生業とするようになったのです。

以上

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性別:男性
誕生日:1997/10/11
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